【著作権侵害 ブログの文章パクられた事例】剽窃の話

著作権侵害 ブログの文章パクリの事例、剽窃とは?

ブログを運営していると、著作権侵害に遭ったという人も少なからずいるでしょう。

この記事では、私が著作権侵害に遭ったときの事例と判断基準、経緯をまとめています。

ブログの文章パクリ著作権侵害の事例!

ある日自分のブログ順位をチェックしていたら、見覚えのあるフレーズがgoogleの検索結果に表示されています。

開いてみると、私の記事とそっくりな内容が、てにをはを変えて書かれていました。

しかも、googleでの検索順位は、私より上位に表示されている!

これは通報すべき著作権侵害とみなし、すぐさま相手にメールを送りました。

剽窃(読み:ひょうせつ 意味:パクリ)です!

実際の剽窃(ひょうせつ)事例をお見せしますね!

著作権侵害、ブログでの剽窃の事例。
著作権侵害、ブログでの剽窃の事例。

事例_1は、キュレーションサイト(まとめサイト)で数人の体験談を羅列したものですが、元の文章(私の文章)を改変して載せていました。文章に手を加えているので「引用」ではありません。

引用でも転載でもなく、剽窃(ひょうせつ)にあたります。

剽窃:元になる文章から、接続詞や語尾、文章の前後を入れ替えて作成したもの

著作権侵害 ブログの文章パクリの事例、剽窃

事例_2も同じく、私のブログから題材を取って、構成もほぼ同じ、キーワードも似ている、剽窃(パクリ)の事例です。

A B C D 各文節を見比べてみてください。

文章の流れも似ていますし、使っている語句も似ています。

ただし、私のブログは7,000字ほどの文字量でしたので、該当箇所のみ抜き出しています。

2件とも、相手に削除要請のメールを送り、削除してもらいました。

剽窃は「同一性保持権」を侵害することである

著作者の許可を得ずに著作物に変更を加えて公開することは、著作権のひとつである同一性保持権を侵害することになります。

同一性保持権とは平たくいえば、

私の生み出した文章や思想・考え方は、私が保持しているので、私に許可なく公に発信したり、一部を変えて公表しないでください

という意味です。

つまり、人の作った文章を勝手に改変して自分の作品として発信することは著作権法で禁じられています。

剽窃(ひょうせつ)とは?どこからどこまで?

レポートや論文で指摘されることの多い「剽窃」ですが、私の示した事例のようにブログの文章でも剽窃は起こり得ます。

剽窃とは、他人の書いた文章を元に、接続詞や前後を入れ替えて、あたかも自分が書いた文章のように作り直したものです。

パクリ、盗用とほぼ同じ意味合いです。

では、どこからどこまでが剽窃になるのか?

ボーダーラインは?

文章の主題や構成がほぼ同じで、使っている語句や考え方なども似ていて、接続詞や語尾を入れ替えた文章は、剽窃になる可能性が高いです。

判断ポイント

  • 筋書きや構成、組み立てが似ていないか
  • 使っている語句やキーワードが似ていないか
  • 一次情報や思想、考察が似ていないか

考えの部分まで似ていたとしたら、剽窃の可能性が高くなります。

引用ではなく剽窃をしてしまうのはなぜ?

表現者はすべからく、自分の文章として書きたい オリジナルを世に出したい と考えています。

引用はあくまで他人の創作物を「引用」しているにすぎないため、自分の経験や考えとして発信するには、弱い

情報が薄っぺらいと思われてはいけない

その結果、いろいろなサイトを見て、文章をコピペでひっぱり、並び順や接続詞、語尾を変えてこねくり回し、あたかも自分が書いた文章のように装ってしまうのです。

中には意図的にやっている人もいるかもしれませんが、無意識にやっているケースもあると、私は考えています。

剽窃(ひょうせつ)ということばを知らなければ、無意識のうちに犯してしまうでしょう。

ブロガーやライター、文章で収入を得ている人たちは、著作権の知識を頭に入れておく必要があります。

剽窃された文章はすぐに見抜かれます。話の筋や語句、まとう雰囲気が本家と酷似(こくじ)しているからです。

どこかから持ってきた文章であることは、著作者が見れば明白。思想や一次情報までもが似ていると、第三者が見ても剽窃であると判断できます。

剽窃を防ぐには?

アウトプットするにはインプットが欠かせません。

ひととおり他人のブログを読むなりしてインプットに集中します。

そのあとに、話の要点や要素、筋書きを頭の中で整理して、自分のことばでアウトプットします。

元の文章から離れ、自分のことば、自分の考えを織り込んで書くことが剽窃を防ぐ方法です。

剽窃のデメリット

私が剽窃の被害に遭ったのは奇しくも、2件とも企業サイトでした。

1件は大手キュレーションサイト、1件は地域情報ポータルサイト。

大手キュレーションサイトはおそらく、外注ライターに記事を書かせ、管理体制が甘かったのではないでしょうか。

削除の対応は早かったのですが、返信のメール文面からは、心からの反省の色が読み取れませんでした。

謝罪のことばもなく、(ライターが勝手にやったことなので)現在調査中です的な、事務的な返事。

文は人なりといいますが、文章の端端(はしばし)に心の内が表れます。

地域情報ポータルサイトのほうは、店舗からの謝罪のことばはあったものの、著作権への意識が薄いニュアンスが感じ取れました。

最近のgoogle検索では、企業サイトが上位にランクする流れが続いています。

著作権を侵害して上位にランクするメリットよりも、企業姿勢を問われるデメリットのほうが大きいと、私は信じています。

少なくとも今回の件で私は、2つの企業への信頼を失いました。